月別アーカイブ: 2017年8月

一人登校の始まり その⑤

夏休みももうすぐ終わりですね。
2学期が始まるという事は私の通学の付き添いも再開です。

1学期中の通学でのハプニングはまだまだあります。

今回は「母が電車に乗れない?!」です。

その日は到着したいつもの電車に乗ろうとすると超満員。
どうやら何かあって電車が止まっていた時間があったようです。
乗り込もうとする長男に「この電車は混んでいるから次の電車にしよう。」と声を掛けましたが、案の定、答えは「やだ!!」

整列して乗る気満々です。
先に電車に長男が乗り込んだので私も・・・と思ったら、一歩も入る隙がありません。
足をステップにかけようとしても最前列にいる乗客の皆さんは全く動く気配がありません。

長男はすでにちょっと奥に乗っています。
このまま私が乗らない訳にはいきません。
もう一度乗り込もうとしますが駄目です。
(皆さんなんとなくもうあきらめなよ~って雰囲気です)

「どうしよう、なんて言えばいいんだろう・・・」
「長男一人でこんな混んだ電車に乗って一人で降りれるだろうか?」
「乗り過ごしたらすぐに見つけられない・・」
一瞬で色々と考えます。

ドアが閉まるまでには絶対に乗らなければなりません。
でも言葉が出てきません。

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なんとかドアが閉まらないように足をかけたまま
独り言のように「●●(長男の名前)と一緒に乗りたい・・」とつぶやいた時、ちょっと奥にいた長男が「ママ・・」と言って私に向かって手を伸ばしてきました。

その様子を見て乗客の皆さんが「あ!」と思ってくださったのか、ちょっとずつ皆さんが動いてくださり私が入り込む隙間が出来ました。
こんなに嬉しかった瞬間はありません。
「すみません。」と言いながら、長男の手を取り無事に乗り込むことが出来ました。

後で冷静になって考えてみたら「知的障がいの子どもが先に乗っているので私も乗せて下さい。」と言えば良かったのだと思いました。
でも、とっさにはその言葉は出てきませんでした。
今回は母の私にとっての経験になりました。
次回はたぶん躊躇なくこの言葉が言えると思います。

この話にはおまけがあって、ほっとして次の駅で降りようと思い長男を見ると、乗るときにしていたはずの制服のネクタイがなくなっていました。
長男は自分でネクタイを結べないので、後ろでフックで留められるネクタイを使用してます。
満員電車で体を小さくした時にホックが外れてしまったようです。
長男の足元を見ようとしますが、何せ満員で見えません。
満員電車の上、降りる駅は他の乗客の乗換駅でもあるのでかなりの人がこの駅で降ります。
電車のドアが開いた瞬間、長男の手を取りながら足元を見ると、ありました!!
凄い勢いでかがんで拾いました。(皆さんに蹴られるかと思いました・・・)
なんとも盛沢山な5分の乗車でした。

一人登校の始まり その④

4月からの高校生活に合わせて始まった長男の電車通学。
知的障がいがある長男の通学に毎日付き添っている私。

ハプニングはまだまだ続きます。
今回は「駅で長男を見失う」です。

通学の時に、家から最寄りの駅までは大人の足で歩いて10分程度です。
駅までの道のりで長男は私と並んで歩く事を嫌がります。
なので、毎朝先に長男が家を出て私がその後を追いかけます。
私がついてきている姿が見えると止まってしまうので、長男に見つからないように後をつけます。
そうです。尾行です。(多分、はたからみたら私は不審者でしょう。)

その日も長男の50Mくらい後ろを歩いていました。
長男は私が後ろにいるのは分かっているのですが、私の姿が見えたり追いついたりしてしまうと動きが止まってしまうので、細心の注意を払って尾行していました。
駅の構内に向かうスロープで長男に追いついてしまい、長男を追い越して「行くよ~」と声を掛けました。
(長男の歩みはのんびりで電車の時間を見ながら調整して尾行します)
そして、改札の手前で長男を待ちます。

スロープを抜けて改札までは1,2分です。
振り返って長男の姿を探しますが、いるはずの長男がどこにもいません。
その間ほんの20秒ほど、一瞬目を離した隙に見失ってしまったのです。

心臓がどきどきしてきます。
少しスロープの方に戻ってみたり、改札の先を確認したりしますが、どこにも長男の姿は見えません。
心臓はピークです。尋常じゃない汗も出てきました。

自分に「焦るな、焦るな・・・」と言い聞かせどうするべきか考えます。
時間を確認するとあと1分でいつも乗っている電車が到着します。

もし、私より先に改札を通っていたら一人で電車に乗ってしまうかもしれません。
一瞬の判断で私は改札をものすごい勢いで抜けて、駅のホームまで走りました。

エスカレーターを駆け下りるとそこには長男の姿が!!

なんと、いつの間にか私を追い越して改札を通っていたのでした。

私の姿を見た長男は涼しい顔をしています。
「先に行ってたんだね・・。」と声をかけるとにっこり。
と同時に電車も到着しました。

二人で無事に電車に乗り込む事が出来ました。

長男を見失ったりはぐれてしまったりした時の為に、GPS携帯を長男のリュックには入れています。
ですが、今回のように駅の構内で見失った場合は、この携帯で長男の居場所を確認するには使えません。(だって駅が表示されるだけだから・・・)

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後ろにも目が欲しい・・・とこの時ほど本気で思ったことはありません。

もし私が長男のところに行くのが1分遅かったら・・・長男は一人で電車に乗ったのだろうか?
もし一人で乗っていつも通り次の駅で降りれたのだろうか?

色々と考えさせられた5分間でした。

 

 

ヘルプマークは重要

男の電車通学で欠かせないアイテムがあります。

それは「ヘルプマーク」です。

東京都で作成して配布を行っています。
外見から分からなくても援助や配慮が必要な人がその事を周りに知らせる為のマークです。
詳しくは東京都のHPをご覧ください。

このマークは市区町村で発行しているヘルプカードと連携しています。
このカードは、支援してほしい内容や連絡先などの記載が出来るようになっており、何かあった時に持っている人の情報を伝える物です。
こちらも詳しくは東京都のHPをご覧ください。

知的障がいがある長男には住んでいる市で配布があり以前から持っていました。
が、マークは真っ赤だし、ヘルプカードにどこまで情報を載せるか迷っていてずっと置きっぱなしにしていました。

長男の電車通学が始まり、電車に乗る際や駅までの道のりでの障がいの理解が必要になり、高校に入学してすぐにヘルプマークをつけることにしました。

 

IMG_4416

電車に乗る際に上手に列に並べなかったり、電車の中で大きな声を出してしまったりすることの理解をしてほしくて着けました。
ヘルプカードには最低限必要な項目だけを記入して、リュックの中に入れる事にしました。

これが実は私にとってもとても良い効果をもたらしました。
というのも、自宅から駅までの道のりを私と並んで歩くのを嫌がる長男なので、私は一定の距離を保って長男の後ろを歩きます。
最寄りの駅には構内までのスロープがあって朝はここがかなり混雑します。
前を歩いている長男を一瞬見失ってしまうことがあるのですが、このマークが本当に遠くからでも良く見えます。
私も助けられているのです。

とは言ってもこのヘルプマークやヘルプカードの認知はまだまだと感じます。
多くの人がこのマークの意味を知って、少しでも気にかけてくれたら嬉しいなと思っています。

 

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